子どもの運動能力低下が良く指摘されています。ですが、ニュースで見る限りは、それほど酷い状況にはないと思ってしまうため、今回は、具体的にどのような運動能力低下の問題が起きているのかを案内していきます。

運動能力低下の問題その1は、肥満傾向にある子どもの体型に関する問題です。具体的な数字を挙げると、ほぼ肥満傾向にある子どもが増え続けている状況となっており、30年前と比較すると、男子の肥満率が約2倍という状況になっているのです。

つまり、運動能力が激しく低下しているという問題よりも、適切な運動習慣を設けていないため、肥満の問題にさらされている子どもが多いことを、テレビなどのメディアは報じているわけです。また、どうしてこのような問題が起きるのかというと、それは二極化が進んでいるからです。

昔に比べて、運動を健康のために行う人が増えてきているのですが、運動習慣による生活上のリスクを真面目に考えているのは大人ばかりです。つまり、子どもにしてみると蚊帳の外で起きている問題ということで、それほど真面目に運動習慣のリスクを改善しようとしません。

実際に体力測定を行ってみると、体力の差が歴然という状況になっています。また、子どもの頃は伸び伸びとした環境で育てたいという親が多いため、子どもも、肥満にあることを疑問に感じない傾向にあります。

これらの問題が、肥満、そして運動能力低下の問題を加速させているのです。ただ、中学生以降は体力だけでなく、社会に出てからの不便を問われるケースも多いため、中学生以降は体力に注意し、肥満体型を改善する子どもが多いため、現状としては、幼児期、もしくは小学生の間は、肥満に悩まされる子どもが多いという状況となっています。

運動能力低下の問題その2は、イメージが先行しているので正しく運動できないという問題もあります。今時の子どもの多くは、自分の体が具体的にどのような動きをするのかわかっていないため、運動を始めると同時に、自分の体が上手く動かないことに驚くとされています。

大人では考えられないことですが、運動そのものが二極化している現代においては、激しい運動をする機会が少ないため、自分の体について良くわかっていない子どもが増えてきたのです。このような問題の厄介なところは、競技に参加するようになってから目立つようになってきます。

例えば、走り幅跳びといったジャンプしなければいけない競技、もしくは、水泳といった体を全体的に動かさないといけない競技が該当します。子どもの多くは、それほど体力に問題がないため、これらの競技もスムーズにこなせると思っているケースが多いです。

しかし、イメージのように体が動かないため、チグハグな動きになってしまうケースもあれば、水泳中に溺れてしまうことにより、水泳を嫌いになってしまう子どももいるのです。このような問題の多くは、日常的な運動不足により起きているとされています。

なので、少しでも子どもの体力を強化したいと考えているのであれば、スイミングスクールに通わせるといった、実質的な問題を解決できる施設に、子どもを送ったほうが良いでしょう。子どもの場合、5歳未満から水泳を習っているだけで、水泳中の呼吸、水の中で目を開けるといった動作を怖がらなくなります。

もしくは、家族でウォーキング、ハイキングを行うなどして、親の体力を子どもに見せる形で、体力の重要性を子どもに説くというのも上手なレッスン方法であったりします。