健康のために10分以上お風呂に入っている大人もいますが、これは大人だけでなく、子どもに対しても友好な健康法です。ただし、子どもの場合は大人とは違い、以下のような問題も理解して長時間のお風呂を勧めたほうが良いです。

まず、長時間のお風呂といっても、のぼせ上がるような長さでお風呂に入っても意味がありません。というのも、長すぎると感じる時間でお風呂に入っていると、かえって気分が悪くなってしまったりしますし、子どもの体調によっては風邪をひいてしまうこともあるからです。

次に、長時間のお風呂を嫌がっているという理由で、親と一緒にお風呂に入れるというのもいけません。このような対処法では、子どもがお風呂そのものを嫌がってしまいますし、親子関係が悪化してしまうこともあるからです。

それと、親と一緒にお風呂に入るという行為は、子どもに対して強い圧迫感を与える行為でもあります。親と一緒に子どもがお風呂に入っていると、家族団らんの一時と感じる人もいますが、実際は子どもがのぼせやすい状況を作っているだけなのです。

子どもというのは、親が思っている以上に繊細であることを理解しておきましょう。実際に、子どもが親と一緒にお風呂に入っていると、大きな壁のようなものが近くにあって、しかも狭いお風呂に入っているという感覚になります。

そのため、圧迫感による緊張によって疲れやすくなったり、体温が上がりやすくなったりするのです。しかも、親によっては2分、もしくは3分以上お湯に浸からないと、お風呂の効果を得られないということを念押しするケースもあります。

ですが、お風呂の温度によっては2分であっても、かなり熱さを感じるお風呂もありますので、子どもが丁度良いと感じる時間だけ、お風呂に浸からせるようにしましょう。もし、お風呂に慣れてきた際は、5分、そして10分というように、段々とお風呂に入っている時間を長くするようにします。

それと、お風呂に入れる入浴剤は、子どもが長時間お風呂に入ることも考慮に入れる場合、入れないようにしたほうが良いです。というのも、入浴剤には刺激があるもの、もしくはリラックス効果が強いものもあるからです。

刺激といっても低刺激なのですが、子どもの場合は発汗量がかなり多くなるため、お風呂からあがった後も、汗が止まらなくなるというトラブルも存在します。リラックス効果が強い入浴剤も、お風呂に入っている間に、強い眠気に誘われる可能性が上がってしまい、浴槽の中で眠ってしまう危険性があるので注意してください。

また、どうしても子どもが長時間のお風呂を嫌ってしまう場合ですが、お風呂の温度を確認するようにしましょう。長時間のお風呂の場合、温度設定は41度以下が好ましいとされていますし、子どもは42度付近でかなりの熱さを感じるようになります。

大人は42度、もしくは43度付近で熱さを良く感じるようになるのですが、このような小さな差により、子どもがお風呂を嫌ってしまうケースもあります。なので、大人を基準にして設定温度を考えるのではなく、子どもを基準にして設定温度を考えるようにすると、親子で楽しくお風呂に入れるような環境が整います。