近年では、大人にも見られる歯並びの悪さについてですが、実は子どもでも良く見られるという事例が増えてきました。子どもの場合、以下のような問題が原因となって、歯並びの悪さが目立つようになっていきます。

歯並びが悪くなってしまう原因その1は、甘いものばかり食べているため、虫歯菌が増えすぎて歯周病にかかっているからです。甘いものを食べると糖質が歯に吸着されやすくなります。

また、このような問題は歯磨きをしっかりとしていると、簡単に対処できると思われている方も多くいます。ですが、子どもはしっかりと歯磨きをしませんし、なにより歯磨きのコツを知らないケースが多いです。

歯磨きは、食後30分以内に行う必要があり、歯ブラシは斜めにして歯茎を洗うことが重要となります。これらをしっかりと守らないと、口いっぱいに虫歯菌が増殖してしまいますし、酷いケースでは口ではなく、歯の神経を痛めてしまうこともあるのです。

歯並びが悪くなってしまう原因その2は、食事による栄養バランスとされています。栄養バランスが、なぜ歯と関係しているのかと思ってしまいますが、歯も日々新しくなっていますので、その際に、多くの栄養が用いられるようになっているのです。

特に重要な栄養はミネラル、たんぱく質、そしてカルシウムです。歯が新しくなる際に重要な栄養なのですが、ミネラルは歯の清潔を保つのに必要な栄養、たんぱく質は、歯肉(歯の周りの肉)を丈夫にする際に必要な栄養、そして、カルシウムは歯そのものの強度を上げる際に重要とされています。

また、どうして今時の子どもたちほど、これらの栄養が欠けていると言われることが多いのかというと、それは食事を抜く習慣が存在するからです。歯並びが悪くなってしまう原因ともされていますが、ドリンクなどに頼って栄養補給を繰り返していると、アゴが発達しなくなり、これは歯肉にも悪影響を及ぼすようになります。

歯肉が弱ってしまう、もしくは神経を虫歯菌に侵されやすくなってしまう状況を作り出し、このような問題が露出するようになると、虫歯による痛みが発生するようになるのです。厄介なことに、このような問題を放置していると、歯並びまで悪くなってしまいます。

子どもの場合は、歯医者さんで治療を受けると、保隙装置(ほげきそうち)と言われている、歯をきれいに整える治療器具を使ってもらえるため、このような治療を意識して、歯並びの悪さ、そして虫歯の問題に対処すると良いでしょう。また、歯並びの悪さを放置していると、虫歯だけでなく、生え変わってくる歯にまで悪影響を及ぼすようになります。

例えば、白い歯が生えてこなくなり、黄色に近い色合いの歯が生えてくるようになるのです。これは、歯に存在するエナメル質の問題であり、歯磨きなどによるホワイトニングで対処できる問題ではありません。

さらに、虫歯菌が増殖を続けていると、脳などの内臓にも悪影響を及ぼすようになります。すると、子どもであっても脳の動きがおかしくなったり、もしくは発熱、下痢といった症状が増えてしまうため、早めに歯医者さんで治療を受け、今後の生活に関するアドバイスも受けるようにしたほうが、より安全な生活を送れるようになります。